何某の日進月歩

心に移りゆく由無し事をそこはかとなく書きつくっています

メイド喫茶

広島でメイド喫茶の火事があった事が最近話題になった。私の想像としては、メイド服を着た犯人が火炎放射器をぶちまけて「冥土のみやげよ!」とか言っているのがありありと浮かんできた。なかなかにかっこいいと思う。炎で服がいい塩梅に焼けて、謎のスリットでもできればいい。ちなみに性別はどちらでも構わない。ふっくらとした曲線の女性の脚も、筋肉の均整のとれた男性の脚も眼福である。

さて、昨日の朝、テレビを珍しくつけていると(我が家は朝はラジオ派である)、その火事のニュースが流れてきた。私、父、妹は朝食を食べながらそのニュースを見ていたのだ。
一部始終を見た妹が父に言った。

妹「メイド喫茶って本当にあったんだね〜」
父「そうだね〜まあ普通にあるけどね〜」

純粋である。私のような不純な妄想に取り付かれることもなく、そもそもメイド喫茶をアニメの中でしか見たことのない子供。その純粋さにわずかな憧れと、私は妹よりも多くの事を知っているのだというよくわからない優越感を感じる。
しかし妹はこの後爆弾を落とした。

妹「お父さんは行ったことある?」

…ちなみにコレを聞いたのは、朝である。奇妙な沈黙が食卓に漂う。台所で母親が背中を向けながら耳を傾けるのが分かる。

父「いやいや、無いよ〜」

……おお、よく言った。意味のわからぬ賞賛が私の喉元までやってくる。これで行ったことあるとか言ったら問題になりそうである。しかし父親は以前、一度だけ、風俗、とまではいかないが飲みの付き合いでそういう感じのお店の領収書を母親に見つかったことがあるので、確率は低くは無いと私は思っている。
ちなみになんと我が母親は、税金の催促状と共にそれを見つけ、怒るどころかそれをダシにして父親をその日中からかっていた。実に器の大きい母親である。将来私もそうなりたいと、心の底から願う。